LOIとは
LOIとは、Letter of Intentの略で、譲受企業が譲り受けの意向を示すために譲渡企業に提出する書面をいいます。LOIには、譲受企業の概要、目的、譲渡額、M&Aスキーム、譲り受けにあたっての資金調達方法、従業員の雇用・処遇に関する考え、等が記載されます。LOIはその提出要否やタイミングについては状況に応じて様々です。M&Aの交渉企業が1社のみの場合にはLOIが省略されることは多々ありますが、交渉企業が複数ある場合には、各譲受候補企業からLOIを受け取ることが一般的で、自社の要望に沿う条件を提示してくれる企業を絞り込む際に利用されます。また、LOIは法的拘束力を有するものと有しないものがありますが、M&A交渉初期段階のLOIは、通常、法的拘束力を有しないものが用いられ、譲受企業が「譲り受けする意思」を譲渡企業に伝える手段として用いられますが、M&Aの交渉プロセスが進み、譲受企業がM&Aの具体的な諸条件を譲渡企業に提示する場合には法的拘束力を付与した形でLOIを提出するケースがほとんどです。譲渡企業は譲受候補企業から受領する法的拘束力を有するLOIを比較し、自社の要望に沿う条件を提示してくれた相手に対し独占交渉権を付与し、その後のM&A交渉プロセスを進めていく流れが一般的です。
LOIは、M&Aプロセスにおいて必須ではないものの、譲渡企業が譲受企業を選定する際の判断材料となり、譲受企業にとってもM&A諸条件を伝える重要な書類になります。
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