連結上の未実現利益とは
連結上の未実現利益とは、ある連結会社が他の連結会社に、ある財を利益を含め販売し、当該財が他の連結会社で保有されている場合の当該財に含まれている利益をいいます。この連結会社間の取引によって取得した棚卸資産や固定資産、その他資産に含まれる未実現利益は、その全額を消去します。連結会社相互間の取引の種類には、親会社から子会社へ売却する取引のダウン・ストリームと子会社から親会社へ売却する取引のアップ・ストリームの2つがあります。以下、それぞれの取引形態に応じ会計処理が異なります。
①ダウン・ストリーム
ダウン・ストリームの取引については、親会社で認識した利益はその全額を消去し、親会社がその消去された利益を全額負担します(全額消去・親会社負担方式)
(売上原価)××/(商品等)××
②アップ・ストリーム
アップ・ストリームの取引については、子会社で認識した利益はその全額を消去しますが、その消去された利益は、持分比率に応じて親会社に帰属する部分と非支配株主に帰属する部分で分けられ、未実現利益をそれぞれで負担します(全額消去・持分比率負担方式)
(売上原価)××/(商品等)××
(非支配株主持分)××/(非支配株主に帰属する当期純損益)××
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